「BSかん合」誕生秘話

Story of BS-kango

アクタのプラスチック食品容器は個性的で、他のメーカーのものとはちょっと違うと言われます。
シンプルでありながら、オリジナリティあふれる商品の数々。それらの容器は、どのようにして開発されているのか?
アクタの商品開発に、長い間携わってきた営業本部部長、楠滋行が開発秘話を語ります。

アクタ営業本部部長楠滋行

営業本部部長の楠です。
アクタでは毎月1回、柴田伊智郎社長以下、社員有志が集まって、開発会議を行っています。取引先との最前線である営業部、実際に商品をつくり出す製造部など、誰でも参加は自由。提案も自由です。開発会議は、もう20年近く続いています。
例えば、会議では、営業部員ならお客様の容器に対する要望などを伝え、製造部はコストを計算しながら、商品化が実現可能か考えます。開発会議では「すべてNo(ノー)ではだめだ」が基本姿勢。できない理由に目を向けるのではなく、どうやったら実現できるかを考えます。失敗を恐れず、まずはチャレンジすることで、アクタの斬新な製品が誕生しているのです。
開発秘話の1回目は、構想当初、デザインが斬新すぎてアクタ社内で製品化に戸惑いの声もあった「BSかん合」ついて紹介します。

斬新すぎるデザインに不安の声も、今やロングラン商品に

BSかん合イメージ画像

BSかん合は電子レンジの耐熱仕様を意識した、蓋のかん合性を高めた容器です。
かん合(嵌合)とは、食品容器業界で本体と蓋の「はめあい」の意味です。食品容器は、かん合性が高いものが求められます。蓋が外れにくくなるからです。BSかん合ができる前に、電子レンジの耐熱対応で「TSシリーズ」と「BSシリーズ」がありました。この2つのシリーズの欠点が、かん合性が弱いことでした。

BSかん合

では、かん合性をどうやったら高められるのか?
強いかん合性を出すには、金型でつくった成形品同士のかみ合わせが必要になってきます。そこで生まれたのが、BSかん合でした。
成形品同士をかみ合わせるために、容器の周囲の側材を低く切って、内側の成形された仕切りが一部むき出しになるように改良しました。しかし、アクタ社内での評判は、良いとはいい難いものでした。なぜなら、見慣れないデザインが市場に受け入れられるかどうか不安だったからです。

ただ、柴田社長は「いいね」と前向きな評価をくれました。だから、私は商品化に挑み続けました。
そんな時、私が当時担当していた大阪のすしチェーン店が容器を切り替えることになり、BSかん合のすし容器を提案してみたのです。すると、思いのほか好評で、採用していただいたのです。
BSかん合シリーズはすし容器から火が付きました。その後、すし以外の弁当容器も商品化になり、アクタのロングラン商品として成長していきました。

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