Stylish eco

アクタコンセプト スタイリッシュエコ

2010年~2014年のアクタのコンセプト「Stylish eco(スタイリッシュ・エコ)」は、リーマン・ショック後の冷え込む世界経済を背景に生まれました。

当時、お客様からは安価な容器を求める声が上がります。
経済状況を考えればやむをえません。
それでも、私たちアクタは高級感のある容器をつくるという矜持を守りたい。

コストを削減しつつも、美しく高級感漂う容器。
アクタは「上質で洗練されたデザインと経済性を兼ね備えた環境に優しい容器」、つまりスタイリッシュでエコな製品づくりという一見、相反するテーマを同時に追求したのです。

そこで、脚光を浴びたのが、ワンタッチの組み立てタイプの折箱「ワン折」でした。

完成品をお客様に納品するのが常識だった時代。
ワン折はわれわれアクタではなく、お客様が組み立てる容器。
組み立て加工費がかかりません。
容器を入れる箱も小さくなるから、アクタから問屋へ、問屋からエンドユーザーへの物流コストも大幅に削減されました。
弁当を売るお客様のお店のバックヤードにも、たくさんの容器を確保できるようになりました。

スタイリッシュ・エコのコンセプトのもと、われわれアクタは容器の軽量化や物流に至るまで、環境への負荷を減らすことに貢献できたと信じています。

スタイリッシュ・エコの5年間を振り返ると、スタートした2010年はデザインと環境性能の両立を進めました。
具体的には、製品の薄肉化や新素材の開発に着手。
見て、使って楽しいデザイン性と機能性を持つ、軽量コンパクトの容器を新たにつくり出しました。

東日本大地震が発生した2011年は、当たり前にあると思っていたものが、当たり前でない現実を知ります。
未曾有の災害の中、水や資源を決して無駄にはできない、という本質的なエコについて考えさせられました。
その結果、誰もが無理なく、継続できるエコロジーという新たな価値観にたどり着き、「ワン折ハード(e-styleシリーズ)」が生まれました。
ワン折の縁材をリユースできるようにし、食材に触れる底材を使い捨てにするスタイルが注目を浴びます。

2012年は「エコロジーと高級感、そして剛性」という表裏一体ともいえるテーマに挑んだ年。
エコロジーな組み立て容器の性能はそのままに、重箱の高級感と積み重ねられる剛性を両立します。
お客様の目を引くだけでなく、持ち帰りやすさ、食べるときの美しさも考えた「ワン折重」が登場。
市場にあらたな価値が芽生えました。

2013年は製品の価値だけではなく、色彩による売り場のブランディングやお客様参加型の売り場づくりを新たな市場とし、そのシステム構築までをテーマに取り組みました。
製品の提供から、新たな価値や市場の提案へと営業スタイルを変化させました。

そして、2014年。
スタイリッシュさを失わないエコで、できることから環境に優しく。
このコンセプトは次のステージに引き継がれました。